外国人技能実習生受け入れの流れを解説します。実習実施者へ配属されるまでにどのようなことが行われているのか、実習実施者・監理団体・送出機関・実習生のそれぞれの目線から見た対応の必要事項をまとめ、ご案内しています。
お申込みから入国までの流れ

お問合せからお申し込み(受け入れに関する必要書類の提出)
職種確認表 を用いて従事する業務、実習内容について照合及び確認をお願いします。 職種が制度と合致しない場合は受入れができません
候補者の募集及び面接準備
- 募集依頼
ご提出いただきました資料確認後、組合から送出し機関に対し正式な募集依頼を行います。候補者は求人数の2~3倍になるように選抜します。ある程度の人数が確定次第、面接候補日をご案内し現地での正式な面接日を決定します。
- 雇用契約書・条件書の作成
雇用条件確認書の内容を基に、組合が母国語併記した雇用契約書及び条件書を作成します。( 雇用条件書の内容については、調整して頂く場合があります。 )
手取り額 =月給固定額-社会保険料-税金-家賃-その他控除額(水道光熱費、通信費、食費を除く)
現地面接・採用者決定
1日目 | 現地空港へのお出迎え~送出し機関へご案内。 |
2日目 | 応募者に企業概要、仕事について、雇用条件の説明。 面接 (グループ面談 個人面談)、 実技試験など。 合格者発表後、雇用契約の締結、記念写真撮影。 |
3日目 | 採用者の家族と面談。 帰国(夜行便利用) |
4日目 | 帰着 |
一般的な面接スケジュールは 2泊4日になります。ご要望に応じて試験項目の追加、日程の延長なども対応可能です。
選考方法、選考条件
- 面接前に、応募者の一覧と履歴書をご提示いたします。
- 現地にて集団面接または個別面接を行います。
適性検査、実技試験、体力測定などを希望される場合は事前にご相談ください。(実技試験に必要な備品等の準備は企業様にてお願いいたします。有料にて手配も可能です)
その他の試験例
シール貼りテスト | 時間内でいくつの ○ の中にシールを貼ることができるか。 |
算数テスト | 少数点2 桁までの計算。 |
性格診断検査 | IQテスト |
実技 | 溶接 |
面接後の手続き
- 採用内定者は現地での日本語講習が始まります。(日本語、日本文化、作法などを学習)日本語学習の様子、成績、良いところ、悪いところなど、月単位でまとめて報告いたします。
- 申請手続き
外国人技能実習機構へ技能実習認定計画を申請します。書類作成は組合がサポート致します。実習計画認定後、大阪出入国管理局へ在留資格認定申請を行います。審査には約3か月を要し、許可が下りたら本国にてビザ取得の手続きを行います。各種申請書類作成のため書類の準備、内容確認、押印等をお願い致します。
受入体制の整備
責任者、技術指導員、生活指導員の選任
技能実習計画認定申請時に、常勤役職員から各1 名以上の選任が必要です。
- 技能実習責任者
技能実習制度が円滑に且つ適正に実施出来るよう管理監督を担います。
申請時には主務大臣が告示した養成講習を受講した修了書を添付する必要があります。
お申込み以後、早めの受講をお願いします。以後3 年毎に講習を受講します。
技能実習責任者は、外国人技能実習制度のみならず、労働関係法令全般に対する知識も求められます。 - 技能実習指導員
技能実習生が修得する技能等について5年以上の経験を有する者で、実習実施場所ごとに必要となります(複数の現場に配属する場合は現場毎の選任が必要です。 - 生活指導員
実習生の日常生活全般において指導管理を行います。
宿舎(借り上げまたは社宅)
- 賃貸物件を使用される場合、契約名義は実習実施者になります。
- 部屋の広さは、原則寝室として、1 人当たり4.5 ㎡(約3 畳)以上が必要です。
徒歩または自転車通勤が可能な距離で、夜間通勤にも配慮した場所の選定をお願いします。
同時期に入国した実習生は、同一物件への居住が望ましいです。 - 寮費は実費を超えることはできません。家賃・共益費などを入居する実習生の人数で除した額以内になり、一般的には30,000 円以下で設定ください。
※借り上げに要する費用のうち、敷金・礼金・保証金・仲介手数料などは含みません。
※自社物件の場合、家賃の算出方法
物件の総額(土地代含めない、リフォーム代+家電購入費含可)÷耐用年数=年間費用算出
年間の費用÷12 ヶ月÷対象の実習生の人数=月額の家賃
水道光熱費は実際に要した費用を当該宿泊施設で同居した人数で除した額以内の額。 - 水道光熱費は実際に要した費用を当該宿泊施設で同居した人数で除した額以内の額。
- ゴミ捨てルール等、生活習慣に係ることは予めルールや規則を定めて下さい。
規則の母国語への翻訳などはご相談ください。
そのほか外国人実習生を受け入れるために準備する備品
家電品 | 洗濯機・炊飯器・ 冷蔵庫・ 掃除機・ 冷暖房器具・ 電子レンジ ガスコンロ・ 扇風機 |
炊事用品 | 鍋・フライパンなど・ 包丁、まな板・ おたま・ はし、スプーン 食器、お皿など・ 食器用洗剤・ スポンジなど |
寝具 生活用品 | ベッド及び布団一式・枕・ 毛布・ シーツ・ タオル・洗面器 シャンプー・ 石鹸・ トイレットペーパー・ 物干し・ ハンガー |
掃除道具 | 掃除機・バケツ・ほうき・ 雑巾・ 洗剤 |
そのほか | 照明器具/カーテン・テーブル/椅子・ 消火器・ 避難はしご 自転車※1 Wi-Fi契約※2 個人別私有物収納設備 |
※1 自治体によって自転車保険の加入が義務となります。JITCO保険にて一部対応可能ですが、別途加入を推奨します
※2 Wi-Fi環境について
実習生がサポートデスク(送り出し機関)、組合担当者、家族と連絡を取り合うために、Wi-Fiが使用できる環境をご用意ください。できるだけ上限なしの契約をお願いします。
業務などに関する備品
- 制服・靴(実習生の身体サイズが必要な場合は、組合までご連絡下さい)
- ロッカー、社員証、タイムカードなど
- 入社時オリエンテーション用資料 (寮周辺施設の地図など)、雇い入れ時の安全教育等実施。※実施記録保管
外国人技能実習生の入国・組合施設での講習(約1か月)
入国
組合担当者が空港まで迎えに行き、講習施設に移動します。実習実施者に無事入国したことを連絡致します。
講習施設にて約1 か月の講習受講
日本語(会話、聴き取り、企業別専門用語)、日本文化、マナー(ごみの分別、交通ルール等)、消防訓練、労務講習(労務士による労働法、入管法についての1 日講義)について学びます。
配属から実習終了までの流れ

実習期間中の変更等について
下記の変更が生じた場合は、技能実習計画軽微変更届出書を1 か月以内に外国人技能実習機構に提出します。必ず連絡をお願いします。変更内容に応じて届出に必要な書類を組合が作成します。
雇用条件全般
- 賃金額 (最低賃金変更を含む)
賃金が上がる場合は、雇用条件変更に係る契約書を2部作成し実習生と実習実施者それぞれが捺印署名します。組合には写しを提出します。(軽微変更届出不要) - 勤務時間、年間労働時間など
- 控除項目追加、金額の変更など
実習生に変更内容を説明し、十分に了解を得た上で雇用条件書の再締結を行います。
雇用条件変更に係る契約書を2 部作成し、企業様と実習生がそれぞれ捺印署名をします。 - 必要な書類 :軽微変更届・委任状・労働条件変更通知書
宿泊施設の変更
区役所にて住所変更の手続き後、外国人技能実習機構に届出をします。
- 必要な 書類 :在留カード写し表裏・重要事項説明書・労働条件変更通知書
実習場所の変更、追加
- 必要な 書類 :実習場所の写真・技術指導員履歴書ほか・実習実施予定表
責任者、技術指導員、生活指導員の変更及び追加
- 必要な書類:履歴書・就任承諾書・健康保険証写し
実習時間の変更
月80 時間以上の休みが生じた場合、軽微変更届の提出が必要です。長期休暇を取った場合、労災などがあった場合はご注意下さい。
企業情報変更
代表者及び役員、本店住所など企業情報が変更
- 必要な書類: 登記簿謄本